楽天市場の2017年ホワイトデー商戦を振り返る

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バレンタインデー商戦

この記事は4月19日に株式会社翔泳社が運営するECzineに寄稿した記事と同じものです

前回寄稿したバレンタインデー商戦の分析では、チョコレート関連商材がランキングの上位を独占しておりその根強い人気を確認する事ができた。今回はホワイトデー商戦期間における楽天市場のデータを分析し、その傾向と売れ筋商材を解き明かしていく。

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楽天市場のチョコレートカテゴリの市場規模

楽天市場のチョコレートカテゴリの市場規模
まずは前回の寄稿で発表を予告したデータの解説を行う。このグラフは2015年1月から2017年2月までの楽天市場におけるチョコレートカテゴリの売上規模の推移を表したものである。2017年2月は過去2年の同時期と比べて売上規模が増加し過去最大規模になっている。2年前に比べておよそ2倍の規模になっている。
楽天市場のスイーツ・お菓子カテゴリのシェア
楽天市場のスイーツ・お菓子カテゴリのシェア
また上記は2017年2月の楽天市場におけるスイーツ・お菓子カテゴリ内のシェアを表したものだ。通常月(2016年4月〜2017年1月)は1割程度のシェアであるチョコレートがバレンタインデー時期にはカテゴリの半分程度を占めるまで拡大する。

楽天市場のホワイトデー商戦人気商品ランキング

次はホワイトデー商戦における人気商品のランキングを見ていく。調査方法は楽天市場内で3月上旬から中旬までに商品名に「ホワイトデー」という文言が付加されていた商品を調べている。
楽天市場のホワイトデー商戦の人気商品ランキング
上記は楽天市場におけるホワイトデー商戦の人気商品を並べたものである。前回寄稿したバレンタインデー商戦の時と違うのがチョコレート・スイーツなどに商材が限定されていないことである。1位・4位のチョコレートはバレンタインデー商戦でも人気の高かったメーカーの商材だが、花や化粧品など様々な商材に人気が分散している。上位10商品の平均価格は約2362円で、バレンタインデー上位10商品の平均価格約2205円とほぼ同程度である。

売上ランキング上位10ショップの日次売上の比較

売上げランキング上位10ショップの日次売上比較
上記は楽天市場のホワイトデー商戦で人気商品ランキングの上位10商品を扱っているショップをスイーツ・チョコレート系商材(色:黄色)とその他の商材(色:青色)に分けて表したものである。チョコレート・スイーツ系商材を扱うショップは3月15日を過ぎると売上高が急速に下落し店舗によっては10分の1程度まで減少している。一方青色の店舗群はホワイトデーが終了した後にも売上高の変化はみられない。「ホワイトデー」という文言が商品名に追加されていても実際には消費者がそれらの商品を選んでいないという事が言えるのかもしれない。ホワイトデー商戦ではチョコレート・スイーツなどの商材が消費者には選ばれているようだ。

ランキング上位商品の各種分析1

新興系チョコレート店の日々売上

人気商品ランキング1位の新興系チョコレート店の広告出稿状況

人気商品ランキング1位の新興系チョコレート店の広告出稿状況
人気商品ランキング1位の新興系チョコレート店の改名分析

人気商品ランキング1位の新興系チョコレート店の改名分析
上記は人気商品ランキング1位に入っている新興系チョコレート店の日々売上、広告出稿、改名状況の分析を調査したものである。
3月11日から12日に売上がピークを迎え、15日以降売上が急減少している。売上がピークを迎える直前にはこのイベントを商機と捉え広告投資も拡大している事が分かる。また改名分析を見れば明らかだが、3月13日以降「買い忘れ客」をターゲットとした商戦を繰り広げており該当商材の売上は3月16日以降急減少している。3月21日以降この商品については広告投下が急減少しておりホワイトデーの強化商品となっていたことは明らかだろう。

ランキング上位商品の各種分析2

オシャレ系バウンクーヘン店の日々売上

オシャレ系バウムクーヘン店の広告分析

オシャレ系バウムクーヘン店の広告分析
オシャレ系バウムクーヘン店の改名分析

オシャレ系バウムクーヘン店の改名分析
これは人気商品ランキング6位に入っているバウムクーヘンの日々売上、広告分析、改名分析を行ったものである。3月1日〜3月14日までの売上は通常期平均の約70倍程度になっており、売上が急上昇してる期間では広告量も増加している。また状況に合わせて柔軟に商品名を変更している事が分かる。

総括

ホワイトデー商戦の分析でも明らかになったのはチョコレートやスイーツ商材の根強い人気である。特徴的なのはホワイトデー商戦が始まって突然ランキング入りする商材は少なく、ランキング上位の商材は通常期でも売上や評価(レビュー)を獲得している事である。
Nintをモール出店店舗が利用する場合、売れ筋商品の平均価格(または市場規模)の調査による不要在庫の低減や競合企業のプロモーション動向を把握することが可能である。

この分析に用いたデータについて

この記事は株式会社アドウェイズ(以下アドウェイズ)・ADWAYS TECHNOLOGY LIMITED(以下アドウェイズテクノロジー)が提供するECデータ推計サービス 「Nint(ニント)」に基づき作成されています。記事中の数値はすべて「Nint(ニント)」 が独自のビッグデータ技術を用いて算出した推計値となり、紙面の特性上詳細なデータは省略しております。より詳細なデータをご希望の方や執筆記事にご意見のある方は、こちらからお問い合わせ下さい。なお、上記に展開されているすべての知的財産権等はアドウェイズ・アドウェイズテクノロジーが保有しております。またこの記事の執筆にあたり参考とした各サイトのクリエイティブなどは該当する各団体が権利を保有しております。
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