ECモールのコンタクトレンズ・ケア用品市場規模は、130%で拡大!



【目次】
1. コンタクトレンズ・ケア用品市場の現状と今後の展望
2. コンタクトレンズ・ケア用品市場の平均単価
3. コンタクトレンズ・ケア用品市場のメーカー比較
4. コンタクトレンズ・ケア用品市場のショップ比較
5. Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで人気の商品の種類や特徴
6. まとめ

1. コンタクトレンズ・ケア用品市場の現状と今後の展望

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、2023年6月時点のNint推計データより、2023年3〜5月のコンタクトレンズ・ケア用品ジャンルは130%で急速に拡大しております。今後の市場規模は、当社のAI分析を踏まえると、上昇傾向との結果となりました。

各モールを観察するとAmazonの売上は急速に拡大しております。その要因はサブジャンルのソフトコンタクトレンズの売上が大きく拡大したことによるものです。

楽天市場の売上も急速に拡大しております。その要因は、Amazon同様にサブジャンルのソフトコンタクトレンズの売上が大きく拡大したことによるものです。

Yahoo!ショッピングの売上は縮小しております。その要因は上記の2モールとは逆に、サブジャンルのソフトコンタクトレンズの売上が縮小したことによるものです。

Yahoo!ショッピングのみが縮小した要因としては昨年「PayPayモール」がYahoo!ショッピングに統合されたことで、Amazonと楽天市場に売上がシフトしたことが考えられます。ただし単純に売上がシフトしただけでなく、当該ジャンルは市場全体で拡大しているので、今後Yahoo!ショッピングの巻き戻しがあるのか注目です。


2. コンタクトレンズ・ケア用品市場の平均単価

平均単価は4,240円と前年同時期比で107%と高単価商品の売上が拡大したため増加しております。特に海外に本社を置くメーカーA社の楽天市場のソフトコンタクトレンズジャンルは、コンタクトレンズ・ケア用品ジャンル全体の単価上昇275円の内、176円単価上昇に貢献しております。
その背景にはコロナ禍が明けて外出機会の増加から、大容量の商品の売上が増加しております。今後の平均単価は、AI分析を踏まえると、上昇傾向との結果となりました。

3. コンタクトレンズ・ケア用品市場のメーカー比較

昨年売上シェア1位のメーカーA社の売上は142%と急速に拡大しております。その要因は楽天市場のソフトコンタクトレンズジャンルで売上を大きく拡大したことによるものです。A社は楽天市場では約5割のシェアを保持しており、より存在感を高めております。
一番売上を拡大したのもA社となっており、当該ジャンルはA社なしでは語れない状況になっております。

4. コンタクトレンズ・ケア用品市場のショップ比較

昨年売上シェア1位のショップa店の売上は156%と急速に拡大しております。その要因として、a店は売上の8割をA社製品で構成していることが好調の一因となっております。またクーポンを利用した販促を積極的に行っているのも有効のようです。 一番売上を拡大したのもショップa店となっており、当該ジャンルでのa店の存在感が高まってきております。

5. Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでで販売されているコンタクトレンズ・ケア用品の種類や特徴

Amazonの直近のランキング(2023年6月22日時点)を見ると、ワンデーのソフトコンタクトレンズや、価格が手頃な大容量パックの消毒液、タンパク除去成分配合の洗浄液が上位にランクインしております。ランキングの下位のほうにはカラーコンタクトレンズが入ってきております。

楽天市場の直近のランキングを見ると、ワンデーのソフトコンタクトレンズが上位に入っているところはAmazonと共通しているものの、カラーコンタクトレンズも上位に入ってきているという特徴が見られました。一方でランキング下位にもカラーコンタクトレンズが多数見られ、カラーコンタクトレンズの中での激しい競争が起きているように見えます。

Yahoo!ショッピングの直近のランキングは楽天市場と似た傾向になっておりました。

3モールを比較して特徴的だったのはAmazonは消毒液、洗浄液が上位にランクインしていたのに対して、楽天市場とYahoo!ショッピングは上位に入ってこなかった点です。このような傾向も踏まえてショップは販売戦略を立てることが求められます。

6. まとめ

上昇トレンドのコンタクトレンズ・ケア用品市場ですが、Yahoo!ショッピングはPayPayモール統合の影響もあり売上が縮小しておりました。Amazonと楽天市場は売上が拡大しておりましたが人気商品には違いが見られ、Amazonでは消毒液や洗浄液なども上位にランクインする傾向があり、楽天市場ではカラーコンタクトレンズが上位にランクインする傾向が見られました。
モールごとに異なる傾向が見られましたので、EC事業者の皆さまは是非参考にしていただければと思います。





作成者
加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)


各社の広告・販促戦略を反映する売上や単価の動きの詳細はNint ECommerceで確認できます。
なお、Nintにおけるランキングを各社でご活用いただくことが可能です。
サービスについてより詳しく知りたい方は、以下のボタンをクリックしてください。サービス詳細ページをご確認いただけます。





Nintのメルマガ配信がスタートしました!
NintのブログやYoutube、セミナーなど、Nintから発信するECモール市場の情報をいち早く、メールでまとめて受け取ることができます。配信は隔週で1度の予定です。
ご登録はこちら!




◆Nint ECommerceについて
Nint ECommerceは、大手ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon)の公開データを独自技術で集計し、商品カテゴリ別の流通額やメーカー別シェア、モールに出店する企業の商品毎の売れ筋商品や広告施策の動向分析といった市場動向データを提供するデータ分析ツールです。Nint ECommerceは貴社のEC運営の意思決定をサポートします。
詳しくは、サービスHPをご覧ください。


◆株式会社Nintについて
株式会社Nintは、日本の大手ECモールのデータ分析サービスのNint ECommerceを提供する他、中国の大手ECモールのデータ分析サービスのNint Chinaも提供します。長年培った独自のデータ収集と分析手法で、日本と中国のEC市場に関わる企業様のビジネスをサポートします。
詳しくは、会社HPをご覧ください。